”『ゆっくり、いそげ』影山知明さんが旅人として高松に現る会”を視聴して。
先日、高松市で開催されたイベントをオンラインで視聴した。イベントのオンライン配信が広がったことは、地方住まいの出不精にとって、コロナ禍により発生した数少ないメリットとも言える。
この会、東京国分寺で「クルミドコーヒー」を営んでいる影山知明さん、高松で古書店「なタ書」を営む藤井佳之さんがゲストというなんとも贅沢なトークイベント。co-ba takamatsuというコワーキングスペースでの開催され、学生インターンの久米井梓さんがファシリテーターを務めた。
こういった采配は藤井さんによるものだそうで、さすがとしか言いようがないが、そういった人材や場所があるのも高松の魅力だと思う。
印象にのこったこと
オフライン参加の会もあるイベントだったので、ところどころうまく聞き取れない部分もあったのだが、いくつか印象に残ったことを。
「場づくり=人(あるじ)がいる」
あるじは、人の話を聞くことが上手な人。藤井さんはイレギュラー。
藤井さんは聞き上手というか話し上手だから人の懐に入るというか、壁を取り払うのが上手なんだろうなと思う。
聞き出したり話を振ったりするのが自分は得意ではないなと思う。それでも話をしにきてくれるお客さんもいるので、私なりの形での聞き上手を目指していきたい。
「地域をつくる「風」と「土」が掛け合わされて「風土」ができる」
影山さんの今回の旅は、風になって日本各地に吹いていくことで、それぞれの土地の土と出会うことを目的としているのだそう。
風の人と土の人。よく地域づくりの業界でも聞く言葉だけれど、風にのって流れてきた種の人が芽吹く、みたいなことが各地で起きているような気がする。影山さんも風となって吹きながら、風を通すだけでなく何か連れてきてくれているものがあるように思う。
「通常営業こそが一番尊い」
お店が自由すぎるとお客さんが不自由になる。
カフェが自由な場であるということは、お客さんが自由であるということ。そのためにお店が不自由だとしても。お客さんが好きに使える場であるために、いつも同じ、安定した場を提供することが大切。基本的なことの優先順位を高くする。
場を開くことは、営業時間外でやる。
最近悩んでいたことの解を得た気分。
地域おこし協力隊を経たこともあり、こりおり舎では場としての価値を生むこと、開かれた場にすることを目指していた。それこそがこりおり舎の価値だとさえ思ってきた。
しかし、1年半ほど運営してきて、どうも本屋や珈琲屋が担う必須要素や本当にやりたいこととの折り合いが難しいなと考えていた。イベント出店やイベント開催なども、得られるメリットもありながら、通常営業と両立が難しく、通常営業を休んでまで行くことがいいのか?ということがとても悩ましい問題だった。
オープンして1年半あまり、随分やってきたようで、コロナ禍もあり、通常営業を普通に続けることがまだできているとは言い難い。定休日や営業時間外を活用しての場づくりは徐々にやっていきたいと思うが、まずは本屋と珈琲屋を安定した形で続けていくこと。最近徐々に浸透してきつつある、カフェではなく「本屋」と「珈琲屋」である、ということをしっかり伝えられるよう、それを改めて目指しやっていこうと思う。
「名物商品をつくると、目的のなさが失われる」
名物商品目当てのお客さんが増えると、目的なく行ける店ではなくなってしまう。
コーヒーを飲むため。本を読むため。のんびり考えごとをするため。友だちと話をするため。
どんな目的でも訪れられるカフェ。
それが、例えば名物パフェをつくった途端、名物パフェを食べるために行く店、になってしまう。それで集客や売上に繋がったとしても、場としての価値は損なわれてしまう。
ランチを出した途端、ランチのためのお客さんばかりになってしまうと考えて、要望があっても集客や客単価の誘惑があっても頑なにしていなかったのは、間違ってないのかも、と思った言葉だった。
影山さんがこりおり舎にやってきた!
高松のイベントの後、影山さんが愛媛にも立ち寄る、しかもしまなみを通過予定と聞き、お忙しい行程の中、無理を言ってこりおり舎へお立ち寄りいただいた。
もちろん影山さんの著書である『ゆっくり、いそげ』 も置いているし、クルミド出版として出されている本のお取り扱いもさせていただいている。イベントに伺ってご挨拶できればと思ったが、なかなか行けそうなタイミングと場所がない。そう思っていたところだったのでとてもうれしい。
今治からは自転車でしまなみを走られてきたとのこと。ちょうどいい気候で天候もよく、しまなみの絶景も楽しんでいただけたようでよかった。
クルミドコーヒーでの取り組みのお話も伺うことができた。カフェのことや本のこと、やはり思いを直接聞けるというのは違う。次に東京に行くときには、必ずクルミドコーヒーに伺いたい。
『ゆっくり、いそげ』にはサインもしていただきました!限定1冊。
ついついいそぐ方へ舵を切りそうになるとき、立ち止まって開きたい一冊です。
先日、高松市で開催されたイベントをオンラインで視聴した。イベントのオンライン配信が広がったことは、地方住まいの出不精にとって、コロナ禍により発生した数少ないメリットとも言える。
この会、東京国分寺で「クルミドコーヒー」を営んでいる影山知明さん、高松で古書店「なタ書」を営む藤井佳之さんがゲストというなんとも贅沢なトークイベント。co-ba takamatsuというコワーキングスペースでの開催され、学生インターンの久米井梓さんがファシリテーターを務めた。
こういった采配は藤井さんによるものだそうで、さすがとしか言いようがないが、そういった人材や場所があるのも高松の魅力だと思う。
印象にのこったこと
オフライン参加の会もあるイベントだったので、ところどころうまく聞き取れない部分もあったのだが、いくつか印象に残ったことを。
「場づくり=人(あるじ)がいる」
あるじは、人の話を聞くことが上手な人。藤井さんはイレギュラー。
藤井さんは聞き上手というか話し上手だから人の懐に入るというか、壁を取り払うのが上手なんだろうなと思う。
聞き出したり話を振ったりするのが自分は得意ではないなと思う。それでも話をしにきてくれるお客さんもいるので、私なりの形での聞き上手を目指していきたい。
「地域をつくる「風」と「土」が掛け合わされて「風土」ができる」
影山さんの今回の旅は、風になって日本各地に吹いていくことで、それぞれの土地の土と出会うことを目的としているのだそう。
風の人と土の人。よく地域づくりの業界でも聞く言葉だけれど、風にのって流れてきた種の人が芽吹く、みたいなことが各地で起きているような気がする。影山さんも風となって吹きながら、風を通すだけでなく何か連れてきてくれているものがあるように思う。
「通常営業こそが一番尊い」
お店が自由すぎるとお客さんが不自由になる。
カフェが自由な場であるということは、お客さんが自由であるということ。そのためにお店が不自由だとしても。お客さんが好きに使える場であるために、いつも同じ、安定した場を提供することが大切。基本的なことの優先順位を高くする。
場を開くことは、営業時間外でやる。
最近悩んでいたことの解を得た気分。
地域おこし協力隊を経たこともあり、こりおり舎では場としての価値を生むこと、開かれた場にすることを目指していた。それこそがこりおり舎の価値だとさえ思ってきた。
しかし、1年半ほど運営してきて、どうも本屋や珈琲屋が担う必須要素や本当にやりたいこととの折り合いが難しいなと考えていた。イベント出店やイベント開催なども、得られるメリットもありながら、通常営業と両立が難しく、通常営業を休んでまで行くことがいいのか?ということがとても悩ましい問題だった。
オープンして1年半あまり、随分やってきたようで、コロナ禍もあり、通常営業を普通に続けることがまだできているとは言い難い。定休日や営業時間外を活用しての場づくりは徐々にやっていきたいと思うが、まずは本屋と珈琲屋を安定した形で続けていくこと。最近徐々に浸透してきつつある、カフェではなく「本屋」と「珈琲屋」である、ということをしっかり伝えられるよう、それを改めて目指しやっていこうと思う。
「名物商品をつくると、目的のなさが失われる」
名物商品目当てのお客さんが増えると、目的なく行ける店ではなくなってしまう。
コーヒーを飲むため。本を読むため。のんびり考えごとをするため。友だちと話をするため。
どんな目的でも訪れられるカフェ。
それが、例えば名物パフェをつくった途端、名物パフェを食べるために行く店、になってしまう。それで集客や売上に繋がったとしても、場としての価値は損なわれてしまう。
ランチを出した途端、ランチのためのお客さんばかりになってしまうと考えて、要望があっても集客や客単価の誘惑があっても頑なにしていなかったのは、間違ってないのかも、と思った言葉だった。
影山さんがこりおり舎にやってきた!
高松のイベントの後、影山さんが愛媛にも立ち寄る、しかもしまなみを通過予定と聞き、お忙しい行程の中、無理を言ってこりおり舎へお立ち寄りいただいた。
もちろん影山さんの著書である『ゆっくり、いそげ』 も置いているし、クルミド出版として出されている本のお取り扱いもさせていただいている。イベントに伺ってご挨拶できればと思ったが、なかなか行けそうなタイミングと場所がない。そう思っていたところだったのでとてもうれしい。
今治からは自転車でしまなみを走られてきたとのこと。ちょうどいい気候で天候もよく、しまなみの絶景も楽しんでいただけたようでよかった。
クルミドコーヒーでの取り組みのお話も伺うことができた。カフェのことや本のこと、やはり思いを直接聞けるというのは違う。次に東京に行くときには、必ずクルミドコーヒーに伺いたい。
『ゆっくり、いそげ』にはサインもしていただきました!限定1冊。
ついついいそぐ方へ舵を切りそうになるとき、立ち止まって開きたい一冊です。
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