図書館ではなく。

 こりおり舎の本屋部門、こりおり文庫は古本を中心に新刊も扱う本屋です。
 島の方をはじめ、地域の方や縁のあった方からおゆずりいただいた古本がベースになっているので、古い本や図鑑や全集といった重ための本が多くあります。店内で自由に読むこともできるので、図書館のように思われるかもしれませんが、図書館ではありません。
 ときどき、「図書館みたい」と言われることがあります。「本がたくさんあってすてき」というニュアンスで言っていただくことがほとんどなので構わないのですが、言われなくなるようにしていきたい、と思っています。「欲しい本がたくさんある」になったらいいのだろうな…。

 ちなみに、わたしは子どもの時から図書館に育てられ、大学では図書館学を学んで司書資格を取得しているくらい、本屋だけでなく図書館も大すきです。最近図書館にもいけていないから行きたいな…。


ブックカフェでもなく。

 言い続けていると浸透していくもので、最近は訂正の必要もないくらいあまり言われなくなった「ブックカフェ」。ブックカフェではなく本屋と珈琲屋です、と言い続け、取材の際は記事になる前にブックカフェと表記しないで欲しいと伝えています。
 本のある店は好きでいろいろと行きましたが、ブックカフェとして思い浮かぶ店でいいお店だなと思うところは、本屋部分とカフェ部分が空間を共有しながらも、ある程度線引きされている店なように思います。本がすきなお客さんの多いお店は本が大事にされている気もします。
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名乗ったもん勝ち。

 本屋を名乗っていいのか、という葛藤もありました。書店員の経験はあるものの、本屋を作ったといっていいものになっているのか?ということはオープン前から気になっていました。
 それでも、前回のブログでも書きましたが、見せていくことで見られてくる部分もあるなぁと思うので、思い切って名乗っています。
 
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 名乗ることで自分に対しても言い聞かせる意味があるのか、躊躇いなく本屋を名乗れるようになりました。あとは本の売上が上がっていけば…! 


島に本屋があること。

 本屋である、ということでいただく注文があったり、お声がけいただく企画があったりすることは、キッチンカーの時代から「Books&Coffee」と表記して、今も本屋を名乗るからこそ得られたもので、本当にありがたい話だなと思います。
 大島の中にはほかに書店がないので、今治市内まで橋を渡って本を買いに行っていた人が島の中で買える場所、注文できる場所ができてよかった、と言っていただくのがとてもうれしいです。
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 最近では、島の中で本を作られた方からご相談があり、唯一の販売店として取り扱いをしています。これまでだとご自身で手売りするか事務所のようなところで販売するしかなかったものが、本屋で本を販売する、という形をとれたことで喜んでいただき、こりおり舎としてもこんな形で島の本屋の役割を果たせたことはとてもうれしく思っています。
 これからもこういったご要望にお応えしていきますね。

 島に本屋があってよかった、がじわじわ効いてくるように、今は土を耕し種を播く時期なのだろうと思って地道に頑張ります。

 ちなみに、その本は大島の宮窪町の伝説的教師にして剣道の指導者であった矢野さんが書かれた「宮窪むかしむかし」の復刊版。小部数復刊なのでのこりわずか。気になる方はお早めにどうぞ。
 


 
本専用のオンラインショップもオープンしました
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しまなみ大島の自家焙煎珈琲と本