こりおり舎は、こりおり珈琲とこりおり文庫のふたつの看板を掲げている。


 こりおり珈琲として露店やキッチンカーで営業、出店する中で古本も少しずつ扱うようになり、こりおり珈琲&文庫という名前で出店することも増えた。
キッチンカーには、「coriolis coffee & books」と書いた。(実は手書き)
いざ店舗を持つ、となったときに、そのままでいいのだろうか?と思うようになった。

 珈琲屋も本屋も、思いがあり、形にしようとしていて、どちらもオプションではない。
店舗の物理的な形、ふたりでの役割分担、それぞれ作りたい場の空気、そういったものを考える中で、店をふたつに「わける」という考えが生まれた。
最初は思いつきだったが、考えれば考えるほど、よい考えに思えてきた。


 珈琲焙煎士の夫が珈琲屋を。
 妻である私が本屋を。
 珈琲屋はカフェではなく、珈琲豆屋を主軸としたシンプルで機能的な空間に。
 本屋は古本だけでなく、新刊や雑貨も扱い、ゆっくりと滞在できる落ち着いた空間に。
それを完璧に独立させるのではなく、ひとつ屋根の下、ひとつの理念のもとに。

 その思いで、屋号「こりおり舎」のもとに、「こりおり珈琲」「こりおり文庫」のふたつの看板を掲げることとなった。


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 同じデザインが珈琲と文庫でベタ部分が変わるという秀逸なデザインのロゴを作ってくれたのは、内子町のゆるやか文庫 の青山さん。同い年のステキな女性。 

 
 結果的に、名前も、入口も分けたことは、とてもよかった。どちらもがお飾りではなく、こだわりの商品でありつつ、作りたかった空間の担保。
そして私たちの働きやすさ。
付かず離れず、のこの距離感が、とても心地よく感じるし、来ていただいた方にも感じていただけるのではないかと思う。 

 あえてすべてを一緒にしない、という、私たちの選択。


 今はふたつの看板を掲げるこりおり舎だが、屋号のもとに増やしていきたい事業はほかにもある。
看板をこれ以上増やすことはないかもしれないが、屋号=店名にしなかったことで、屋号の下でできることの広がりを残せたことも、よかったことのひとつ。
 こりおり舎の名の下に、どんな広がりを見せるのか、ぜひご期待ください。

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看板を目印に、ぜひ足をお運びいただければ幸いです。